就活ノウハウ

社会人が留学して再就職するメリット+デメリット+成功のポイント

投稿日:2017年8月23日 更新日:

記事の目次

1.社会人が留学して再就職を目指すメリット
 1-1.まとまった時間を学習や自分を高める活動に充てることができる
 1-2.企業が求める普遍的な能力を磨くことができる
  1-2-1.コミュニケーション能力
  1-2-2.主体性
  1-2-3.チャレンジ精神
 1-3.仕事から離れて自分を客観的を捉え直す時間が持てる

2.社会人が留学して再就職を目指すデメリット
 2-1.多くの時間と資金を消費する
  2-1-1.留学に行く代わりに、できるもの
 2-2.就職に有利になる保証にはならない
  2-2-1.外国語能力重視はわずか4.3%
  2-2-2.マイナスイメージの会社も存在する

3.留学を成功に近づけるポイント
 3-1.キャリアに活かしたいなら明確な目標を
 3-2.企業が中途採用において何を重視するか理解する
  3-2-1.専門的な技術・知識
  3-2-2.上司・同僚などとのコミュニケーション能力
  3-2-3.接客などの顧客対応能力
 3-3.留学中の活動を形に残す
  3-3-1.行動目標と実践結果を数値で記録する
  3-3-2.TOEICなどのスコアを取得する
 3-4.リスクを理解する
  3-4-1.留学で収入アップを期待しない
  3-4-2.留学経験が100%活かされる職場はない
 3-5.目の前の仕事のためだけではなく、今後の人生を豊かにする留学という視点を持つ

4.番外編「逃げ」の留学はアリか?
 4-1.結論「アリ」。しかし最低限のリスクだけは把握して

社会人になってはや数年、このままでいいのかな・・・英語ができれば仕事の幅も広がるかな・・・・憧れだった留学、行くなら今?でも転職活動したことないし帰国後が不安・・・

このような悩みをお持ちの方はたくさんいます。でもどこか煮え切らない、スッキリしない、悩みが解消されない人が多いのではないでしょうか?

社会人が留学するメリットは?逆にデメリットは?これらについてきちんと理解することが重要です。大学生であれば、多少無計画な留学でも経験値を上げるという意味で評価されることもありますが、社会人の留学は違います。十分な準備や計画なしに留学に行って、後悔する人がいるのも事実です。

デメリットを感じて不安でも、それでも行きたい気持ちが先行している人もいるでしょう。そういう人も最低限のリスクは把握した上で留学に行ってほしいと思います。行くと決断した人は、社会人留学のメリットを最大限生かせるように留学先での活動に臨んでほしいと思います。

留学は決して目の前の仕事やスキルアップだけではなく、これからの人生全体を豊かにしてくれるものです。反面、多くの時間をお金を費やす投資でもあります。メリット・デメリットをよく理解して、あなたの決断の手助けになることを願っています。
 

1.社会人が留学して再就職を目指すメリット


それではメリットから見ていきましょう。

1-1.まとまった時間を学習や自分を高める活動に充てることができる

何か新しいことを始めたいけど、時間がない。仕事、友だちと遊ぶ、買い物に行く、恋人とデートする・・・どれかを諦める?う~ん。英会話教室に通い始めたけど、仕事に追われて、誘惑に負けて、フェードアウト。レッスン受け放題のオンライン英会話に申込んだけど、後回し後回しでお金だけ払っている・・・こんな経験がある人もいると思います。
仕事をしている人にとって、なにか新しいことを始めることは、とても難しいことです。生活習慣を変えなければならないからです。なんだかんだで「今までのままがいい」と思ってしまうのが人間です。心理学ではこのことを「現状維持バイアス」と言ったりします。
しかし、現状維持では何も変わりません。留学は住む場所、学ぶ環境、すべてを変えるので、半ば強制的に学習や、成長の時間を作り出すことができます。「海外に行って何かを変えたい!」「留学中に必ずコレを達成したい!」周りの環境を全て変えて、やりたかったことを実現しましょう。

さらに自分を追い込むために、スパルタ式を売りにしている学校を選ぶ、ということもできます。セブ島にある語学学校では短期集中プログラムで2週間で、TOEICスコアが平均110アップした、という例もあります。語学に打ち込むもよし、本場でファッションやダンス、スポーツを学ぶもよし、です。
もちろん勉強だけではありません。一般的な語学学校は午後に授業が終わりますので、その後をローカルでのアクティビティに費やしたり、企業で働いたりインターンをすることもできます。インターンから実際に就職した人も私の知り合いに何人もいます。学校での授業だけではなく、現地に溶け込んだり、仕事をすることで、英語力も伸びます。それだけでなく、日本では体験できない、かけがえのない経験ができるでしょう。もちろん日本人だけでつるんでしまったり、努力しなければそこそこの結果に終わってしまいます。海外に行っても自分を律する工夫は必要です。

1-2.企業が求める普遍的な能力を磨くことができる

留学で学べるのは言語や専門知識だけではありません。日本ではない環境で生活、活動することで身につき、鍛えられる能力もあります。ここでは企業が求めていてかつ、留学中に伸ばせる能力についてまとめました。ここでは、日本経済団体連合会が2014年に企業に対して行ったアンケートの中で「選考において特に重視した点」上位3つの項目について取り上げます。

 1-2-1.コミュニケーション能力

諸説ありますが、コミュニケーションには5つの段階に分けられると言います。
1.出会いの段階:簡単な挨拶など。
2.実験の段階:自己紹介、世間話など。共通の話題などを通じて関係が進展する段階。
3.関係強化の段階:性格、家族、価値観などについて内面的なコミュニケーションが行われる。言わなくてもある程度相手の気持が理解できるようになる。
4.統合の段階:周囲も当事者同士の親密さを認める。周囲の人が一方のことを他方に尋ねたり、一方が他方の気持ちを察して代わりに判断したりする。
5.結束の段階:結婚や契約によって最も親密な人間関係を結ぶ。相手に対する責任を約束するようなコミュニケーションが増える。
(宮原哲著「入門コミュニケーション論」より)

外国人とのコミュニケーションにおいて、3.関係強化の段階で大きな困難が生じます。この段階でキーとなる「性格・価値観」は文化的な背景によるものが大きく「言わなくてもわかる」が日本人のように通用しないからです。この段階を超えるためには、言葉だけではなく行動や態度全体から相手の価値観を読み取り、理解することが求められます。なによりコミュニケーションにおいて「相手のことを理解しよう」とする積極的な姿勢が重要です。
これは日本人同士でも、年齢が離れていたり、立場が大きく異なっていたりすると起きる現象です。企業の中でこのコミュニケーション能力が重視されるのは、企業活動の中で立場や価値観の異なる多くの人が関わりあっているからです。「ベテラン-新人」「営業-事務」「男性-女性」「売る側-買う側」・・・コミュニケーション能力を高めるためにはどうしたらよいでしょうか。例えば、ホストファミリーに積極的に話しかける、講義のデスカッションや、違う国からの留学生や現地の人たちとの会話・交流に参加するなど、トレーニングのつもりで取り組んではいかがでしょうか。

 1-2-2.主体性

みなさん、「あなたには主体性が足りないから、もっと伸ばしなさい!」と言われたらどうしますか?おそらく「もっと主体性を意識しなければ」という風に考えるのではないでしょうか。これは「主体性は自分の意識の問題」(主体性がないのは自分のせい)と考えていることにほかなりません。しかし、主体性は意識だけではなく、あなたが置かれている「環境」にも大きく左右されています。

「主体性」とは、「自らの判断・意思によって、責任を持って行動する態度や性質」という意味です。日本では多くのことが習慣化され、「自らの判断・意思によって」行動すること自体が意識されません。「当たり前」「常識」「考えなくても分かる」状態になっているからです。また、縦割りの会社ではタスクはトップダウンで下りてきて、自分が主体性を発揮できる機会がない、と感じる人もいるでしょう。
海外生活では多くのことが「初めて」「わからない」ことであり、日本の当たり前が通用しません。その都度、自分で判断し、行動せざるを得ません。つまり主体性を発揮するチャンスがたくさんあるということです。
例えば日本でタクシーに乗ってぼったくられることはまずないですが、海外では充分ありえます。タクシーでふっかけられたと想像してみて下さい。強く抗議するのも、穏やかに交渉するのも、危なそうだから諦めるのも、すべて自己判断です。事前に情報を集めて「ふっかけられないようにする対策をする」のも手です。どれをとっても、あなたは主体性を発揮したのです。大なり小なりこのようなことが毎日起こるのが海外です。
主体性を伸ばすというと、自分だけの問題のように思いがちですが、実はこのように環境をますって成長させることができるものなのです。

 1-2-3.チャレンジ精神

主体性は「自らの判断・意思によって、責任を持って行動する態度や性質」でした。チャレンジ精神は主体的な行動の中でも、特に「難しいことにあえて挑戦する姿勢」と言えるでしょう。採用の現場において「困難なことに対して計画を立て実行し達成、もしくは失敗しても原因を分析して改善した」体験はよく面接の場で聞かれます。留学中にチャレンジ精神を発揮する場面は多くあると思いますが、そこから一歩進んで、その結果「成功した理由」「失敗した理由」「工夫した、改善したこと」などを意識してみてください。

ちなみに語学力に関しては、もちろんプラスの評価になるのですが、普遍的な能力、とまでは言えないでしょう。留学で語学を身につけても、帰国後のお仕事ですぐ語学を活かせる仕事につく人は少ないです(求人の数が少なかったりもします)。しかし会社の中でキャリアアップしていくほど、英語を使う可能性は高くなります。今はなくても海外取引が始まるかもしれません。海外から人材を受け入れるかもしれません。その時はあなたの出番です。
そしてこの章で述べたように、留学は語学以上に働く上で重要なスキル、特性を伸ばしてくれます。留学で身につけたスキルは今後仕事を続けるに当たって、決して無駄になることはありません。

1-3.仕事から離れて自分を客観的を捉え直す時間が持てる

仕事や生き方に悩んだとき、いろいろな人から話を聞いたり、本を読んだりインターネットを検索したりして解決策を考えたことはありませんか?私もそうでした。私の場合はセミナーに出かけてみたり、農業ボランティアをやったりして色々と気づくこともありました。しかし暫くたつと、また元の生活、元の悩みに戻ってしまうのです。こうなってしまう一つの原因は、行動や考え方を一時的に変えても、普段の生活環境が変わらないこと。そちらへ引っ張られて元に戻ってしまうのです。
海外で生活すると、日本にいた時には気づかなかった様々なことに気付かされます。よく聞かれるのは日本の治安や衛生の良さ、ご飯のおいしさ、文化の素晴らしさ…。出会う人もそうです。同じ日本人でも、あなたが普段の生活では出会えないような人との出会いがたくさんあります。そのような経験の中で、あなたが今いる社会(家族・友人関係・会社…)の外から自分を眺めることができ、客観的に見つめ直すことができるでしょう。

2.社会人が留学して再就職を目指すデメリット


ここまで留学のメリットをあげてきました。では逆にデメリットはなんでしょうか。

2-1.多くの時間と資金を消費する

 2-1-1.留学に行く代わりに、できるもの

留学には大きな買い物です。短期留学であれば休暇中に行くことができますが、長期となると会社を辞めなければなりません。そしてお金がかかります。以下、ざっくりとですが、人気のある留学先で、必要な費用をまとめました(学費と生活費も込みの目安です)。

  3ヶ月 半年 1年
アメリカ 80万円~120万円 110万円~190万円 230万円~410万円
イギリス 70万円~110万円 100万円~170万円 190万円~360万円
カナダ 60万円~110万円 100万円~140万円 170万円~300万円
オーストラリア 60万円~110万円 130万円~180万円 180万円~380万円
フィリピン 15万円~30万円 30万円~60万円 60万円~120万円
ニュージーランド 60万円~80万円 90万円~140万円 170万円~300万円

ワーキングホリデーが可能な国(イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)であれば、しばらく語学学校に通って語学力を身につけたあと、働いて生活費を稼ぐこともできます。とはいえ、半年以上の長期間留学に行く場合は、働き始めるまでのことも考えて、100万円くらいの蓄えがほしいところです。例えば、留学で実現したいことを、日本にいながら100万円で実現できそうでしょうか?
英語を身に着けたい場合、日本でスクールに通う、オンライン英会話を活用する。ネイティブ講師のマンツーマンレッスンは単価がおおよそ3,000~6,000円です。100万円あれば、半年毎日受けることもできます。オンラインであればもっと安価なので、英語を勉強する機会はたくさん得られるでしょう。外国人のいるシェアハウスに引っ越してみるのもいいかもしれません。
環境を変えたい、リフレッシュしたいということなら、旅行にたくさんいく、住みたかった街に引っ越してみる。週に一度ぜいたくをしてみる・・・など。
「時間」と「お金」は大きな投資です。不安であれば立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。逆に「留学」でしか実現できないことがあるなら、それは大いに投資すべきです。

2-2.就職に有利になる保証にはならない

 2-2-1.外国語能力重視はわずか4.3%

内閣府の調査によると、「中途採用者の採用の際に企業が重視するもの」で「英語などの外国語能力」を上位3位内に上げたのはわずか4.3%でした。語学力をあえて評価する会社は必ずしも多くはないのです。
あなたがもし「留学して語学を習得すれば必ずキャリアアップできる」と考えているようなら、少し危険です。留学が就職に必ずしも不利になるわけではありません。しかし有利になるかと言えば、それはケースバイケースと言えるでしょう。むしろメリットで紹介した「コミュニケーション力」「主体性」「チャレンジ精神」と言ったものに注目すると、成果が出るのに即効性のあるものではなく、長く働く上で評価・結果に結びつくものです。留学で得られるものは中長期的に自分に返ってくる、と捉えるべきです。

 2-2-2.マイナスイメージの会社も存在する

留学に対してマイナスイメージの人もいます。偏見・誤解のたぐいかもしれませんが、事実です。そんな人がいる会社は選ばないという選択肢もありますが、面接でちょっと嫌な気分になってしまうかもしれません。

3.留学を成功に近づけるポイント


それでも留学したい!という人には、より留学を実りあるものにするための、ポイントをお教えします。

3-1.キャリアに活かしたいなら明確な目標を

「留学をキャリアに活かしたい」と考えるのであれば、明確な目標を持つべきです。そのためにはまず企業が中途採用者に何を求めているかを知ること。留学中にそれを磨くチャンスを見つけてそれを活かすこと。そして成果を形に残すことです。留学経験が100%活かせる仕事はありませんが、活かされることはたくさんあります。留学でパワーアップして、キャリアに活かして下さい。

3-2.企業が中途採用において何を重視するか理解する

内閣府の調査によると、「中途採用者の採用の際に企業が重視するもの」で、企業が重視するもの上位3位は「専門的な技術・知識」「上司・同僚などとのコミュニケーション能力」「接客などの顧客対応能力」でした。今回はこちらを取り上げます。

 3-2-1.専門的な技術・知識

企業が中途採用を行うのは大きく「欠員補充」と「業務拡大のための人員増」の2つです。簡単に言うと、「担当が辞めてしまったから代わりを入れよう」と「好調で人手が足りないから増やそう」ということです。大量採用の新卒と違って、ピンポイントでポジションが用意されているため、実務経験があり勝手がわかっている人は採用されやすくなります。
それでは、専門留学以外の場合は、留学中にこのスキルを伸ばすことはできないのでしょうか?
【留学中のポイント】
留学前と留学中、帰国後のストーリーに一貫性をもたせることです。具体的には帰国後の仕事と同じ仕事や、少しでも関わりのある仕事や活動をすることです。留学のリスクとして、企業から留学を「ブランク」と捉えられることがあります。したがって、ここでは帰国後のことを見据えて留学していたこと、留学期間がブランクにはならないことを示すことが必要です。

例:【現地で同じ仕事をするなど、業務への関心を持ち続けていたことを示す】
東京都:20男性の例。留学前は美容師。オーストラリアへワーキングホリデー中も、現地の散髪店2店舗でで就業。帰国後は外国語対応ができる美容師として美容院に就職。

例:【帰国後の仕事に少しでも関連のある環境で働く】
オフィスワークは高い英語力が必要なので現地での就労は難易度が高いですが、難易度の低い仕事であっても、どうせ働くなら志望業界と同じ業界を選ぶなど工夫ができます。

例:【業務関連の情報収集をする】
日本の同業界との比較なども簡単にプレゼンできれば、留学中も仕事への意欲を持ち続けいていた、ということでプラスの解釈になります。このように、留学中も帰国後の就業意識を高く持っていたことを伝えられれば、留学をブランクを解釈されることは少なくなります。

 3-2-2.上司・同僚などとのコミュニケーション能力

メリットの「コミュニケーション」の項目でも取り上げたように、組織、チームで仕事をする上での円滑なコミュニケーションが求められます。また、これが重要視されるということは、それに困っている企業が多いことの、裏返しでもあります。
【留学中のポイント】
ホストファミリーに話しかける、クラスメイトをランチに誘う、など周りの人に積極的に話しかけてみて下さい。英語力の上達にももちろん有効です。そして英語力の有無を余り気にしすぎないで下さい。コミュニケーションは言葉だけで行うものではないからです。
ただ、自信がついても面接の場で「コミュニケーション力があります」とはあまりアピールし過ぎないほうがいいでしょう。なぜならコミュニケーション能力は、面接官が面接全体の会話の中で、総合的に判断するものだからです。

 3-2-3.接客などの顧客対応能力

留学経験者の多くが営業や販売、接客のお仕事で活躍しています。毎日多くの人と接する中で、一人ひとりに合わせた対応ができる。そのことは、海外で苦労しながら異文化に適応していった、留学経験者が評価されやすいポイントだと思います。

3-3.留学中の活動を形に残す

 3-3-1.行動目標と実践結果を数値で記録する

英語の上達を伝えるのに、「英語力がかなり向上しました」と「TOEICスコアが600から800になりました」では、どちらが相手に伝わりやすいでしょうか?もちろん後者ですね。数字や根拠を添えたほうが説得力が増し、相手に伝わりやすいのです。留学で向上できる能力、でたびたび「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」を散りあげていますが、これらは数字や根拠を示しにくいものです。「コミュニケーション能力」は会話の中で相手が判断できますが、あとのふたつを具体的に伝えるにはどうすればよいでしょうか。そのために必要なのが「行動目標」と「実践結果」の数値化です。例えば、授業以外の自習学習時間を記録する、英語力向上のために授業以外に取り組んだことを記得する、働いていた人は、仕事に慣れるため、上達するための活動記録など、です。下記に
英語学習に関する例:授業・授業以外の学習を計画表にまとめる
インターン先での取り組み例:定期的に上司に報告とフィードバックの時間をもらい内容を記録する、業務改善提案のプレゼンの時間をもらい、その準備、プレゼン結果などをA4一枚にまとめておく、など

 3-3-2.TOEICなどのスコアを取得する

語学力を見る企業が少ないと行っても、なんだかんだ留学経験者が聞かれるのが語学力、それもTOEICを見たい企業は多くあります。語学をそれほど必要としない企業においてTOEICは、語学力簿証明というよりも、「真面目さ」とか「コツコツ努力できる人」のようにその人となりの判断に使われる傾向があります。理想は留学前と留学後に受けて、どれだけ上達したのか、パッと見て分かるようにしたいものです。もし時間がなければ「日常会話程度」「ビジネスレベル」「中上級」など記載を工夫しましょう。

3-4.リスクを理解する

 3-4-1.留学で収入アップを期待しない

留学中は職務経験を積むことが、ほぼできません。そして語学力だけでは大きく評価アップにならないのが実情です。したがって目の前の転職で収入アップはあまり期待できないといえます。厚生労働省の資料によると、転職によって収入がアップする人は約4割。変わらない、減少した人は約6割となっています(平成27年:転職入職者の賃金変動状況割合)。転職に求めるものは人によって違います。給与以外の条件(仕事内容や労働時間など)を重視する人、留学によるヒューマンスキルの成長により、長い目で給与・待遇をアップさせようという人以外、目の前の転職で収入を上げたい人は、一度転職エージェントなどに相談したほうがいいかもしれません。

 3-4-2.留学経験がそのまま100%活かされる職場はない

留学経験が100%活かされる仕事はありません。「英語を使う」「海外と関わる仕事がしたい」とこだわることは悪いことではありません。しかし現実的に選択肢が狭まったり、客観的に見て「本当にそれでモチベーションが続くの?」と考えさせられることもしばしばです。
求人を見て「この仕事は留学経験が活かせない」と減点方式で考えるよりも、「留学で培った人間力はどこでも通用する!」「ここで活かしたい!」という風に考えてはいかがでしょうか。

3-5.目の前の仕事のためだけではなく、今後の人生を豊かにする留学という視点を持つ

ここまで読んでいただきありがとうございます。社会人が留学に行くことのメリット・デメリットを書いてきました。帰国後の就職を考えると、留学のリスクを感じた人もいるかと思います。しかし、私はどのタイミングであっても、留学は人生を変え、豊かにすると信じています。あなたがどうしても留学したいのなら、絶対に行くべきです。目の前の仕事はお給料が少し下がってしまうかもしれません。留学や海外とは全く関係のない仕事かもしれません。それでもいいと思います。収入がたくさんあっても、毎日ストレスを抱え、その収入を使ってストレス発散をする毎日と、たとえ少し収入が小さくてもやりことをやったという充実感と、たくさんの体験をして成長した自分とどちらが楽しいでしょうか。
留学で得られる本当に大切なものは「語学」ではありません。それなら日本にいても学べます。そうではなく、環境を変えたい、自分を変えたい、海外でしかできないことをしたいのであれば、今後の長い人生を今の延長線上で考えるのか、変える勇気を持つのか、決断してもいいと思います。

4.番外編「逃げ」の留学はアリか?


「毎日深夜まで残業、週末も仕事が気になる、上司からパワハラ、職場の人間関係は最悪・・・すべてをリセットしたいけど、働くこと自体に前向きな気持ちが持てない。そうだ、留学に行けば、少なくとも英語力は身につくし、その間にいろいろ考える時間もある。ポジティブな理由だから会社も辞めやすい、家族や友人にも説明しやすいのでは?」
すべての人が明確な目標を持って留学に行くわけではありません。中にはこのように、言ってしまえば「逃げ」の気持ちで留学を検討している人もいると思います。「逃げ」の留学はアリ、でしょうか?

4-1.結論「アリ」。しかし最低限のリスクだけは把握して

「逃げ」の留学を否定することは簡単です。「世の中そんなに甘くない」「そんな気持ちで会社を辞める人を企業は雇いたいと思わない」「課題があるならとことんぶつかって解決するために努力すべき」しかし、こんな問いは、すでにあなた自身が何十回と自分に問いかけているのではないでしょうか?それでも答えが出ないから悩んでいるのではないでしょうか。
私は「逃げ」の留学はアリだと思っています。留学に限らず、どうしようもない状況があって、続けることが難しい、体調や精神的に不安があって、一人でどうしようもないというような状況なら、逃げるべきです。「逃げる行動力」が評価されてもいいと思います。しかし、ここまで読んでくださった方はおわかりと思いますが、デメリットなど最低限のリスクは理解しておいて下さい。留学にはメリットもたくさんあります。それらを精一杯活かせる留学プランを考えましょう。
 
以上、「社会人が留学して再就職するメリットとデメリット+成功のポイント」と題してお話しました。見方によって留学は、メリットもデメリットも生む、ということがお分かりいただけたと思います。これから留学を考えている人、留学中の社会人の方の参考になれば幸いです。

梅澤 暁

金融、人材派遣のベンチャー企業で販売・営業職、一部上場企業の経理を経て、2015年株式会社留学情報館に総務部長として入社。2017年より”English Career"責任者。

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